推しと共に生きる

好きなことへの思いの丈をぶつける

様々な戦い方

知り合いの方に貸していただき、『ホーリーランド』を見ました!

面白かった~!

ホーリーランド Vol.1 [DVD]

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ハイローに似てるって聞いてたけど、なるほど、そういうことか!

喧嘩がメイン、勢力争い、特撮関係者の多さ…

うんうん、ハイローに近いね。

 

もちろん、違うところもあった。

まず、主人公。

神代くんは、喧嘩がメインのドラマの主人公とは思えないくらいひ弱そうに見える。

しかし、実はボクシングを一人で練習してて、一撃で相手を仕留められるくらい強い。

カモだと思って絡み、やられた不良は数知れず。

不良たちから「ヤンキー狩り」なんて呼ばれて恐れられる存在です。

優柔不断な性格の人が苦手なので、見始めた頃は最後までちゃんと見終われるか不安でした…

だけど、神代くんは態度が柔らかいだけで、自分の芯がしっかりしてたので、見てて応援したくなりました。

自分の弱さともしっかり向き合って、努力もしてて偉いよね…!

仮面ライダー電王』の良太郎に近いかな。

 

あとは、技をしっかり解説してくれるところ。

その人が何で強いのか、どういう理論でその技が有効なのか。

懇切丁寧に説明が入るので、強さが裏打ちされてる。

こういうアクション系のドラマって誰が一番強いかって話になると思うんだけど、この人はこういう点では一番ってきちんと分かるんだよね。

そういうところをはっきりさせたい人には、オススメです。

 

解説をしやすくするためか、柔道や空手、剣道など様々な格闘技の使い手(?)が出てくるのも、違いですね。

神代くんとその師匠的な立ち位置の伊沢さんは同じボクシングで、あとの使い手はそれぞれ別のもので戦いを挑んでくる。

その使い手を用心棒みたいな形で雇ってて。

ズバットっぽいw

プロ(ボクシングを極めた主人公)にはプロ(それぞれの格闘技を極めた人)を当ててくるのか~!っていう。

ある意味、神代くんをそれだけ脅威に思ってるってことだよね…

今まで揺るがなかった勢力図がたった一人の青年によって変わってしまいそうになれば、必死にもなるか。

一戦を交えた後には、極めた者同士で通じ合うところもあったりして、感心しました。

 

 

全体的には神代くんの成長物語って感じですね。

たった一人で戦っていた神代くんが色んな人と出会って、その人たちにもそれぞれの場所で「戦い」があるってことを知って…

自分だけしか見えてなかった時には理解できていなかったことに気付く。

伊沢さんに言われた「傷一つなく生きてるやつなんていない」ってことを分かってなかった訳です。

最初は新しく技を習得することで、身体的に強くなっていく描写が多いような感じだけど、徐々に精神的な強さも求められるようになっていく感じ。

それも自分一人の内向的な部分ではなく、自分以外の人との関わりって部分で。

 

私は喧嘩なんかに縁のある生活はしてこなかったのですが、「戦い」がなかった訳じゃない。

思い余って誰かと口論になるとか、そういった類いであれば誰しも経験があるはずです。

ハイローでも「みんな、どっかで戦ってんのよ」って言葉が出てくるんですけど。

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つまりは、そういうことなんですよね。

目に見える戦いだけじゃなく、どんな所にだって「戦い」はある。

喧嘩は相手と向き合ってるということを傷として見える形ではっきり刻み込まれるというだけ。

神代くんの「戦い」は誰かと向き合うってことかな、と。

彼は一方的にいじめられたことで誰かと向き合う機会がなく、先に喧嘩でその対峙方法のきっかけを作ったってことだと思う。

1話では親からも逃げてるみたいだったし。

この時点では、誰かと向き合う精神的な強さを持ち合わせていなかった。

その土俵にすら上がれていない。

それまでずっと精神的な戦いを自分の中でしか行ってない彼は、喧嘩を通じて誰かと向き合う戦いに初めて臨むことができた。

 

彼がずっと拘ってる「居場所」って言葉にも、そういうのが表れてると思うんですよ。

それまで恐らく居場所っていうのは一人でいるのを許される場所を想定してる。

だけど、喧嘩という形で相手と向き合うようになると、そうはいかなくなる。

それにより、相手やその周辺の人との関係性が変化するからです。

居場所が誰かと一緒に居ざるをえない場所になる、というか。

一人だけではいられない。

誰かと一緒にいる居場所に戸惑いつつも、そういう「戦い」についても知っていく。

神代くん自身も誰かとの居場所を守る「戦い」になっていって…

どんどん彼にとっての「戦い」自体が変化していくことで、強くなった。

物語を通して、身体的にも精神的にも強くなったから、一気に成長したと感じるのかも。

 

 

やけに長くなってしまった…

こんなつもりでは…

最後、なんか自分でも行方不明になってしまったな。

こんなに畏まって見なくても、楽しく見られるので是非に。